2014年 7月 3日

XL2による風力発電所に係る騒音の環境影響評価

XL2による風力発電所に係る騒音の環境影響評価

オーストラリアの最大手音響コンサルティング会社の一つRenzo Tonin & Associates社は、ニューサウスウェールズ州の産業計画局より風力発電所に係る騒音の環境影響評価について依頼を受けました。依頼内容は、オーストラリアの首都であるキャンベラ近くに位置する主要な風力発電所3か所における監査です。


監査の目的は、風力発電所近くの住居地域における騒音の実態を明らかにすることでした。こうしてオーストラリアのキャンベラにある次の風力発電3か所について騒音調査が実施されました。Cullerin Range風力発電所(RePower社製MM82型、MM92型風力タービン15基を運転)、Woodlawn風力発電所(Suzlon社製S88型風力タービン23基を運転)、Capital風力発電所(Suzlon社製S88型風力タービン67基を運転)。



XL2サウンドレベルメータによる騒音監視
XL2サウンドレベルメータを用い、各風力発電所において6週間以上連続で騒音が監視されました。そして、各所において設置されたままの状態で6台のXL2 が騒音監視に使われました。測定終了後、記録された騒音が音調、低周波、衝撃的か連続的かにより風力発電からではないと考えられる騒音について変更が必要かどうか判断されました。プロジェクトマネージャーのRenzo Tonin氏は次のように述べています:「XL2は高精度なClass1サウンドレベルメータとして、産業分野や研究開発用途に最適です。また、1/1と1/3オクターブバンド解析と実音の録音もできますし、下限周波数5Hz、かつ非常に低い残留ノイズフロアを示しているため、ほとんどが非常に静かな地方に位置する風力発電所での騒音測定に最適と言えます。」

風力発電所向け全天候型セットアップ

XL2の設置に関しては、風雨に耐えられるようペリカンケースに収納されました。マイクロホンはアルミチューブの中を通した延長ケーブルでXL2に接続されています。マイクロホンおよび接続部は水漏れを防ぐよう処理されています。XL2はバッテリーパックにより動作し、各所で連続二週間のデータ収録が可能です。マイクロホンには風切音を低減させる直径200mmの専用ウィンドスクリーンが装着されています。記録された測定データは、風力発電に係る規格に基づいて評価されます。例えば下記の表は、X軸に表示されている風速に応じて、測定期間の90%が占めたレベルを表す時間率騒音レベルLA90を示しています。


風速に関連した3773ポイントで収録された LA90値


この評価方法は多くの風力発電所で採用される規格で、その中の一つETSU-R-97はUKで通例として使われています。下記より全ての騒音評価レポートがダウンロードできます。

成功したプロジェクトについて
Renzo Tonin氏はプロジェクトについて次のように述べています。「我々は騒音測定に際し、耐環境性、使いやすさ、コストパフォーマンスの観点からNTi AudioのXL2サウンドレベルメータを採用しました。これにより、プロジェクトは決められた期間、予算内で成功裏に終了しました。」

Renzo Tonin & Associate社は、オーストラリア大手音響コンサルティング会社の一つで、シドニー、メルボルン、ブリスベン、クウェートにオフィスがあります。同社には環境騒音、建築音響、構造力学、専門鑑定作業における専門家が従事しています。


詳しくはこちらをご覧ください:


プレス用の写真がこちらからダウンロードできます。

Categories: アーカイブ

Tags: