2020年 11月 27日

現場における遮音性能の測定について

現場における遮音性能の測定について

建物の音響測定には、専門的な知識や経験が求められます。よく訓練された専門家は、測定業務にどのような機器が必要か、そして国際または国家標準に準拠させるため、どのように機器をセットアップすべきかよく理解しています。特に建設中の建物で測定する場合、得られた結果が正確で信頼のおける値であることが重要です。また、建物のエレベータがまだ動いていない場合、持ち運びに機器が重くないことも重要です。

適切な機器による測定

Building Acoustics Measurement

包括的に規格に準拠した測定では、無指向性のスピーカーを使用して音源室(L1)を音響エネルギーで満たします。この状態で1/3オクターブバンド解像度で音圧レベルを測定します。そして、同じ解像度で音圧レベルを受音室(L2)で測定します。さらに、受音室において遮音性能に影響を与える可能性のある残響時間と暗騒音を測定します。適用される規格や室の形状により、スピーカーとマイクロホンを異なる位置に設置し、複数回測定したのち測定値を平均化します。

適切なソフトウェアによる処理の簡素化

遮音性能評価レポーターソフトウェアは、遮音性能測定に最適なツールです。本ソフトウェアは、複雑なワークフローを確実にエラーなく実行するため、幾つかの有効な機能を装備しています。例えば、測定データをソフトウェアにインポートする際、測定が音源室、受音室のどちらで実施されたかを自動的に認識します。また、インポートされたデータは、項目ごとに別の色で表示されます。これらにより、アベレージング処理が大幅に簡素化され、現場において測定プロセスを素早く確認できます。

容積が小さい室では、ソフトウェアにより室のコーナーの補正測定も可能です。

ボタンひとつで同時測定が可能

遮音性能評価ソフトウェアを使用することにより、複数のデバイスを同時に動作させることができます。つまりPA3パワーアンプと音源であるDS3 12面体スピーカーが測定プログラムに従って動作します。尚、測定中は室の窓やドアをしっかり閉めてください。NTi Audioではこのような場面、例えばドアの下や閉まっている窓を通すことができる、フラットなリボンオーディオケーブルを用意しています。また、Wi-Fiネットワークを経由して接続する方法もあります。この方法では、受音室にあるコントロールPCから接続されたすべてのデバイスをリモートでコントロールできます。(詳しくはアプリケーションノートAirborne Sound Insulation Measurementをご覧ください)

ご質問やご不明な点は こちらまでお問い合わせください。

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Categories: 室内 / 建築音響

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