2017年 8月 10日

XL2による音響パワーレベル測定

XL2による音響パワーレベル測定
NTi Audioは、音圧レベル測定から音響パワーレベルを算出するオプションを新たに追加しました。これにより建設機械メーカーは、欧州における機械指令2006/42/ECと屋外騒音規制2000/14/ECで義務づけられる音響パワーレベル(LWA)をISO3744規格に準拠して測定できます。

音響パワーレベルは、新しいPCソフトウェアオプションの「音響パワーレベルレポーター」で算出、レポートが作成されます。測定データについては、ポータブル型のXL2サウンドレベルメータを使用して取得されます。

音響パワーとは?
音響パワーレベルLWAは機械から放射される音のパワーを表すもので、測定空間の音響特性や測定位置とは無関係なものです。一方、音圧レベルLpは空間内のある一点における音圧を表します。音響パワーと音圧の違いは、電気ヒーターの出力電力と温度の関係に例えることができます。ヒーターの出力電力kWは、設置環境とは無関係に一定です。それに対して温度は室内の特定の位置における値を表し、ヒーターからの距離だけでなく、室温、部屋の大きさ、壁の断熱性等、あらゆる室内特性に影響されます。このように温度と音圧は類似しています。

ポータブル測定器による音圧レベル測定から音響パワーを算出
ハンドヘルド型XL2サウンドレベルメータは、機械や設備(例えば芝刈り機)から放射される音を素早くで正確に測定することができます。欧州では屋外騒音規制2000/14/ECにより、このような機械の音響パワーレベルの表示が義務付けられています。測定は音源を取り囲む面上の少なくとも9箇所で実施されます。XL2はオクターブまたは1/3オクターブバンド解像度で周波数スペクトルを記録します。さらに、標準化された補正計算に必要な暗騒音と残響時間についてもXL2で測定できます。

「音響パワーレポーター」による解析とレポート作成

音響パワーレポーターソフトウェアはXL2で記録した測定データを解析し、これを基にレポートを作成することができます。このソフトウェアは必要とされる補正機能(室内の響きや暗騒音)も装備し、被試験体と測定環境を規定するISO 3744規格に準拠した広範なレポート作成が可能です。測定レポートはXL2サウンドレベルメータから測定データを取得後数秒で作成されます。

オプションのエクステンデッド・アコースティックパックを使用することにより、残響時間を1/3オクターブ解像度で測定できます。永久ライセンス版の「音響パワーオプション」と1年ライセンス版の「音響パワーレポーター365」をご用意しています。このオプションをXL2サウンドレベルメータにインストールすると、測定データをPCにインポートできるようになります。音響パワーレポーターソフトウェアは何台のPCでも自由にインストールできます。これにより、ライセンス済みの1台のXL2で取得した測定データを、複数のワークステーションおよび他のチームメンバーやお客様へ転送して解析することが可能です。


音響パワー測定に関して詳しくはこちら

プレス用高解像度写真のダウンロードはこちら

Categories: 音響パワー

Tags: