2024年 7月 8日

XL3サウンドレベルメータを使用したSTIPA測定

XL3サウンドレベルメータを使用したSTIPA測定

XL3アコースティックアナライザは、IEC60268-16規格に準拠して音声明瞭度を評価します。信号源としてTalkBox(音響信号)およびMR-PRO(電気信号)との組み合わせにより、XL3は効率的で信頼性の高いSTIPA測定が可能です。測定結果はわかりやすいレポートで表示されます。

STIPA(放送設備の音声明瞭度)の測定は、さまざまな場所で放送設備の音声がどれだけ聞き取りやすいかを評価するために行われます。会議室や教室、公共交通機関のアナウンス、劇場、スポーツスタジアム、病院などで行われ、特に安全に関わる緊急アナウンス用の設備では、STIPA値を測定して規定を満たしているか文書化する必要があります。

測定方法

STIPAテスト信号は、音響的または電気的に放送設備に供給します。そして、XL3を使用して空間の広さにより要求されるポイントでSTIPA値を測定します。測定値は数字で表示され、同時に評価基準で分類されます。

XL3 STIPA numerics   XL3 STIPA ambient noise   XL3 STIPA numerics with noise

背景騒音の影響

音声明瞭度に影響する大きな要因は、背景騒音の存在です。例えば満員の劇場などの通常の運用時間帯では、STIPAテスト信号を再生することができません。そのため、XL3アコースティックアナライザを使用して、劇場が満員の状態で背景騒音レベルを記録し、空になった後にSTIPA測定値を別々に記録します。これらの測定値は後で組み合わせて評価することができます。

アベレージング

一箇所で複数回測定した時に値をアベレージングする機能が装備されています。専用の画面では、それぞれの測定値やそれらの偏差を把握でき、不正確な測定値を簡単に除外することができます。

測定レポート

STIPAレポーティングツールを利用すれば、複数の測定ポイントでの結果を手軽にまとめて報告書を作成することができます。このツールは無料で提供されています。

   XL3 STIPA Summary Report
STI サマリーレポート
 

STIPA測定の手順やヒントについては、当社のSTIPAアプリケーションページをご覧ください。

XL3のファームウェアV1.36から、STIPA機能が利用可能です。ご利用には以下が必要となります:

600 000 712 XL3 STIPA オプション(永久版)

また、永久ライセンスの代わりに、365日間のバージョンも利用可能です:

600 000 725 XL2 STIPA 365 オプション 

(XL3サウンドレベルメータのその他のオプションはこちらをご覧ください。)

 

ファームウェアV1.36は、すべてのXL3向けに無料でダウンロード可能です。ファームウエアをアップデートする方法はこちらの動画をご覧ください。

製品に関するお問い合わせ、お見積りのご依頼はjapan@nti-audio.comまでお問い合わせください。