振動中、構造内の粒子は振動します。各軸ごとに、粒子が振動する速度(速度)は、時間と距離の移動(変位)から計算されます。
粒子速度(v)は、ミリメートル毎秒(mm/s)またはインチ毎秒(in/s)で測定され、次のように定義されます。
v = Δd / Δt
Δd →粒子の変位を表し、ミリメートルまたはインチ単位で表されます
Δt → 時間を表し、秒単位で表されます。
PPV(ピーク粒子速度)
PPV(ピーク粒子速度)は、振動測定で使用される最も基本的な値です。これは、ある期間内の各軸ごとの最大の粒子速度を示します。
PCPV (Peak Component Particle Velocity)
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ThePCPV(Peak Component Particle Velocity)は、各軸方向の三つのPPV(ピーク粒子速度)の最大値です 。
PCPV = max(PPVx, PPVy, PPVz)
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PVS (Peak Vector Sum)
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PVS(Resultant Particle Velocity)は、x、y、およびz方向のすべてのPPVを組み合わせて計算される速度です。
PVS = √((PPVx)2 + (PPVy)2 + (PPVz)2)
数学的には、PVS(Resultant Particle Velocity)は、各PPV成分の2乗を足し合わせたものの平方根として表されます。
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DF (Dominant Frequencies)
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振動信号は、ゼロクロスや高速フーリエ変換(FFT)などの手法を使って、各周波数成分に分解できます。これにより、支配的な周波数(DF)を特定し、共振周波数の変化など、さまざまな有益な情報を得ることが可能です。これらの周波数は、構造物の剛性に比例しています。例えば、鋼構造物の周波数の変化は、深刻な腐食の兆候である可能性があります。そのため、鋼製の橋を監視する際には、周波数の変動に特に注意を払う必要があります。

時間領域と周波数領域での信号の表示:
* ゼロクロス(ZC)は、周波数を推定する最も簡単な方法の一つです。この方法は、振動が各周期でx軸を2回横切るという原理に基づいています。クロスした回数を数え、それを2で割り、さらに観測ウィンドウのサイズで割ることで、支配的な周波数を算出します。この方法は、数周期分のデータがある場合に特に効果的です。また、観測ウィンドウが長いほど、周波数推定の精度が向上します。
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振動モニターとは?