スマートデバイス

Testing smart speaker devices

このページは スマートデバイスの設計・開発、生産、品質管理者の方々を対象としています。

ここでは、スマートデバイスに組み込まれているスピーカー、マイクロホンの再生品質を幅広く測定する方法を紹介いたします。

また、測定プロセスを明確に理解していただくために、用語についても解説していきます。

NTi Audioはオーディオ・音響向け測定器のリーディングマニュファクチャーとして、実用的なテストソリューションを提供します。

  • 精密な測定器
  • 測定した結果のポスト処理、分析、レポート作成が可能な直観的なソフトウェアパッケージ
  • 統合ソリューション

NTi Audioスマートデバイス・テストソリューションを導入することで、得られるメリット について参考にしてください。

 

スマートデバイスとは

スマートデバイスとは、計算処理能力を持ちインターネットに接続して情報を共有、交換できる携帯機器のことで、一般的にスマートフォンやタブレットのような多機能端末の総称を指します。

NTi Audioの測定器では、スマートデバイスに内蔵されているスピーカーやマイクロホンを経由した信号回路が測定対象です。

ここでいうスマートデバイスとは、スマートスピーカー、モバイル機器、タブレット、インカム、セキュリティーカメラなどです。

測定例ではAmazon Echo Dot(スマートスピーカー)を使用します。

 

動画:スマートデバイスの測定方法

それでは実際に測定方法をご覧いただきましょう。動画の被測定器は、Amazon Echo Dotです。

 

7ステップによるスマートデバイスの測定方法

以下はAmazon Echo Dotスマートスピーカー測定のクイックガイドです。

  1. 1.
    次のファイル TestSignal.mp3をAlexa My Media Serviceに保存します。これはGlideSweepテスト信号です。
    Alexa My Media Service
  2. 2.
    次のファイル AlexaAskMyMedia.wavをUSBスティックの\FX100WAVEフォルダに保存し、FX100に差し込みます。これはAlexaを呼び出すメッセージです。
    FX100 USB
  3. 3.
    次のファイル TestingEchoDotLoudspeaker.fx をFX-Control PCソフトウェアで開きます。これはFX100でAmazon Echo Dotテストをテストするためのコンフィギュレーションファイルです。
    Open FX-Control
  4. 4.
    M2010マイクロホンをAmazon Echo Dotの上に設置し、FX100の入力チャンネル1に接続します。
    Microphone Input Channel 1
  5. 5.
    TalkboxをAmazon Echo Dotの前に置き、FX100の出力チャンネル1に接続します。
    TalkBox Output Channel 1
  6. 6.
    スタートを押すと、測定が自動でスタートします。
    Start FX-Control
  7. 7.
    測定結果が表示されます。
    FX-Control Results

 

必要な測定器

Amazon Echo Dotには、スピーカーとマイクロホンが内蔵されています。これらはオープンループのテストコンフィギュレーションのシーケンスにて測定されます。
 

1) オーディオアナライザ

FX100 オーディオアナライザ は音声コマンドとオーディオテスト信号を再生します。そして測定し、結果をもとにレポートを作成します。

FX100 Flexus
Flexus FX100 オーディオアナライザ

FX100オーディオアナライザの特長

  • ジェネレータとアナライザを1台に集約
  • 研究開発から品質管理まで対応
  • 高信頼性
  • 高速測定
  • 簡単な操作性と自動化対応

2) 測定用マイクロホン

Measurement Microphone M2010 / M2015

M2010測定用マイクロホンは、スマートデバイススピーカーから出力されるテスト信号を収録します。

  • Class 1サーティファイド周波数レスポンス
  • ダイナミックレンジ 24-145 dB
  • 1/2インチ着脱式マイクロホンカプセル

3) キャリブレーテッド・スピーカー

NTi Audio Talkbox

TalkBox キャリブレーテッド・スピーカー には、2つの役割があります:

  1. スマートデバイスのマイクロホンを測定する際、TalkBoxはオーディオテスト信号を再生します。
  2. スマートデバイスのスピーカーを測定する際、TalkBoxはスマートデバイスをオーディオテスト信号にトリガさせるための音声コマンドを再生します。

 


4) データ解析とレポート作成のソフトウェア

FX100 Control Software

FX-Control PCソフトウェアは、測定手順を処理し、結果を分かりやすく表示して保存します。さらに、WAVやMP3形式でテスト信号を生成することもできます。

特長: 

  • 迅速なセットアップ
  • ハードウェアダイアグラム - 物理的なテストセットアップを他の場所で再現するための視覚的なガイド。
  • シーケンスモード - 個々の測定を組み合わせ、許容範囲や合否の結果を含め、オペレータにとってわかりやすいテスト手順を作成します。

弊社のテストソリューションに関する詳細を知りたい場合は、お知らせください。

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FX100 Flexus

 

測定項目について

このテストで測定されたスピーカーの値は以下の通りです:

  • 周波数レスポンス(dBSPL)
  • 歪みレスポンス(%)
  • 1 kHzにおける感度(dBSPL)
  • 1 kHzにおける歪み率(%)
  • Pa/sにおけるスティープネス(Rub&Buzz)レスポンス応答

このテストで測定されたマイクの値は以下の通りです:

  • 周波数レスポンス (dBV)
  • 歪みレスポンス(%)
  • 1 kHzにおける感度(dBV)
  • 1 kHzにおける全高調波歪み(THD、%)

 

オープンループ測定の課題

スマートデバイスのテストでは、「クローズドループ」テストではなく、「オープンループ」テストを用います。概念的には、オープンループテストは手順が多少複雑で、一部のアナライザーが対応していないこともあり、挑戦的な場合があります。

しかし、NTi Audio スマートデバイステストソリューションを利用すれば、オープンループテストを容易に実行できます。

オープンループテストとクローズドループテストの違いについて説明します。


クローズドループ・ラウドスピーカーテスト

スピーカーテストが「クローズド」であるとは、ジェネレータが直接、被測定対象のスピーカーに接続されている場合を指します。したがって、クローズドループ・スピーカーテストでは、ジェネレータを直接被測定対象のスピーカーの背面のワイヤーに接続し、テスト信号を再生します。このテスト信号に対するスピーカーの反応は、測定用マイクロホンで測定され、その結果はアナライザーに記録されます。

Closed Loop Loudspeaker Test

 

クローズドループ・マイクロホンテスト

同様に、クローズドループ・マイクロホンテストでは、アナライザーが被測定対象のマイクロホンの背面のワイヤーに直接接続されます。校正されたスピーカーを通じてテスト信号を流し、そのときのマイクロホンの反応がアナライザーに記録されます。 

Closed Loop Microphone Test

 

オープンループ・ラウドスピーカテスト

Amazon Echoのスピーカーテストでは、Echo本体のスピーカーの裏側には(Echoを壊さない限り)直接アクセスできません。その代わりに、テスト信号はAlexaによってAmazon Cloudから取得されます。要するに、ジェネレータが被測定対象のスピーカーに直接つながっていないため、これを「オープンループ・ラウドスピーカーテスト」と呼んでいます。

Open Loop Loudspeaker Test

 

オープンループ・マイクロホンテスト

Amazon Echoのマイクロホンアレイをテストでも、同様に、Echo本体のスピーカーの裏側には(Echoを壊さない限り)直接アクセスできません。代わりに、Echoのマイクで録音された信号はAmazon Cloudに保存され、それを手動でアナライザーに再生します。アナライザーは直接被測定対象のマイクロホンに接続されていないため、これを「オープンループ・マイクロホンテスト」と呼んでいます。

Open Loop Microphone Test

 

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